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不動産の共有名義のメリットとデメリットは?

不動産の共有名義のメリットとデメリットは?

不動産を共有名義にすることで、住宅ローンの控除額が増加するというメリットがあります。

その一方で、法的関係が複雑になるというデメリットも。
本記事では、不動産の共有名義における主なメリットとデメリットを探究します。

□不動産を共有名義にするメリット

1.住宅ローン控除を共有者の数だけ受けられる

共有名義で不動産を購入する際、親子や夫婦など複数の人が一緒に住宅ローンを組むことが一般的です。
この場合、各共有者はその数だけ住宅ローン控除を受けられます。
住宅ローン控除は、年末時点の住宅ローン残高に応じて所得税が控除される仕組みで、最大で40万円まで控除が適用されます。
共同でローンを組むことで、控除額が増加する利点があります。

2.売却時にかかる税金の「3,000万円特別控除」を共有者の数だけ受けられる

不動産を売却した際、売却益に対して最大3,000万円の特別控除が適用される制度があります。
共有名義の不動産の場合、共有者の数だけこの特別控除を受けられます。
たとえば、夫婦が共有名義で不動産を売却する場合、最大で6,000万円までの売却益が非課税となり、税金の負担を軽減できます。

3.遺産分割を簡単に済ませられる

共有名義で不動産を相続すると、遺産分割の手続きが簡便になります。
相続財産が不動産1つしかなく、相続人が複数いる場合、法定相続分に基づいて共有持分の割合を設定し、相続登記を行うだけで済むため、手続きが迅速かつ公平です。
不動産を売却して現金で分割するよりも手間がかかりません。

□不動産を共有名義にするデメリット

1.法的関係が複雑になる

例えば、土地を2分の1ずつ共有している場合、一方の共有者が亡くなり相続が始まった場合、共有持分は相続人の数だけ細分化されます。
これにより、共有者の数が増え、法的関係が複雑になる可能性があります。

土地の共有者が増えると、多くの利害関係者が関与し、土地の売却や有効活用について合意が得られない問題が発生することがよくあります。

2.遺産分割などが困難になる可能性がある

共有関係を解消し、単独所有にするためには、共有者全員が遺産分割協議(または共有物分割協議)を行う必要があります。
しかし、共有関係が複雑になると、協力的でない持分所有者が現れる可能性があります。

特に、土地の相続時に、故人の前配偶者の子供などが共有持分を相続した場合、合意形成が難しいこともあります。

□まとめ

不動産の共有名義は、税金の優遇や相続手続きの容易さなど、多くのメリットがあります。
しかし、法的関係の複雑化や遺産分割の困難さなど、デメリットも考慮すべきです。
不動産の共有名義を選択する際には、これらの要因を総合的に検討し、将来の事態に備えることが重要です。

 

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