共有名義での不動産登記は、家族や親戚との共有、夫婦間での購入、または相続など多くのシーンで遭遇するかもしれません。
気をつけたいのは、その権利をめぐって認識に齟齬があり、親類と争うような場合になってしまうことです。
この記事では、共有名義と持分割合の基本から、共有名義の変更や解消方法についてわかりやすく皆さまにご紹介します。
共有名義や持分割合とはどういったものを指すのかご存知でしょうか。
共有名義は、1つの不動産を複数の人が所有し、それを法務局に登記することを指します。共有名義は、単独名義とは異なり、所有権の範囲が持分割合によって示されます。
一方で、持分割合は、共有名義の不動産において各共有者の所有権の範囲を示すもので、法務局で登記しなければなりません。
例えば、夫婦がそれぞれ半分ずつの持分で不動産を所有する場合、持分割合は夫も妻も2分の1となります。
住宅購入時に夫婦で住宅ローンを利用する場合、住宅の名義を共有名義にし、持分割合も考慮する必要があります。
持分割合は通常、購入資金を出した割合に基づいて決定され、これには「ペアローン」、「連帯債務型」、「連帯保証型」という3種類の住宅ローンが関連します。
ただし、ここで気をつけなくてはならないのが「贈与税」です。
持分割合について購入資金を出した割合から変更して登記すると、贈与税が発生する可能性があります。
持分割合は購入時に負担した金額に応じて正確に登記することが求められるのです。
それでは将来的なトラブルを避けるために共有名義を変更したかったり、解消するにはどうしたらいいのか、以下でケース別に3つに分けて解説します。
離婚時には財産分与に伴う不動産の名義変更が必要です。
名義変更には夫婦双方の合意が求められ、法務局への申請を通じて行われます。
しかし、合意が得られない場合は裁判所での解決が必要となるので合意を得られるように慎重に進めましょう。
共有者が死亡した場合、相続人がいればその人に対する遺産相続の対象となります。
相続人がいない場合、残った共有者が全ての持分を所有することになり、共有の状態が解消されます。
共有名義の不動産について名義変更する際は、関係者全員の合意と法務局への適切な申請が必要です。
名義変更は、共有者間の合意が基本となりますが、合意が取れない場合には法的な手続きが求められる可能性もあります。
上記を参考に当てはまる場合であれば、穏便に解決していきたいですよね。
それでも、土地のことで、揉めたくない方はいるかもしれません。
そんな時には「売却」も1つの手段ですので、ぜひ当社にご相談ください。
共有名義の不動産登記は、多くのケースで重要な役割を果たします。
持分割合の理解と正確な登記、そして適切な名義変更や解消方法を知ることで、共有名義の不動産を適切に管理し、トラブルを避けられる可能性が高まります。
共有名義に関わる不動産の管理は、相手との相談も含めて慎重に行いましょう。