実は不動産の相続方法には、不動産そのものを相続するのではなく、現金に変換してから相続する方法があります。
今回は様々な視点から、不動産を現金化してから相続するメリットとデメリットを紹介します。
また、現金化する場合に気をつけるべきことについても、あわせて解説していきます。
相続の公平性や不動産の維持費といった視点から見れば、不動産の現金化はメリットが大きいと言えます。
基本的に不動産は、相続人同士で協議を行い、お互いに不満が残らないように話し合われますが、物であるがゆえに公平に分割できないことが多いです。
しかし、現金に変換することで具体的に細かく資産を分割できるため、トラブルになりにくいでしょう。
また、不動産を維持するのにかかる様々な税金やメンテナンス費用がかからなくなることも大きなメリットだと言えます。
一方で、相続税は現金で相続した方が高くついてしまいます。
これは、不動産のまま相続する場合であれば、様々な減税制度を活用できますが、現金だとそれらの制度を使えないからです。
不動産を現金化しようとしても、それがすぐに実現できるとは限りません。
通常、不動産売却にあたっては、まず不動産会社に不動産の調査を依頼し、買い手の捜索や買い手との交渉といった手続きもそのまま行ってもらうことが多いです。
この方法では、不動産を現金化できるまでに3カ月から6カ月程度かかるケースが一般的なので、今すぐに相続したい方にはおすすめできません。
現金化すると決めたら、できるだけ早く行動に移すことも大切です。
前述したとおり、使用していなくても不動産には様々な維持費がかかるので、現金化されるまでの期間が長いほど余計な出費が重なってしまいます。
売却時に、確定申告が義務付けられていることは、忘れないようにしましょう。
不動産を売却して獲得したお金に対しては所得税や住民税がかかるため、確定申告を行わないと脱税行為とみなされてしまう恐れがあります。
相続予定の不動産を現金化することは、公平性のある資産分割や維持費削減といったメリットがありますが、相続税が高くつくデメリットもあります。
仮に現金化する場合は、長期間必要になることや確定申告が必要なことなどに気をつけましょう。
広島市周辺で不動産相続に関するお悩みを抱えている方は、当社にご相談ください。